セキュリティトークン

tZEROは仮想通貨ではないという話。

更新日:

こんにちは、ミートくんです。

仮想通貨→ICO→STOという大きな大きな流れがあるので、tZEROは仮想通貨の一種だと勘違いする人もいると思うので訂正しておきます。

訂正のために、この記事ではtZEROのプロジェクトの詳細をご説明して、皆さんには「うん、仮想通貨市場は関係ないよね。別の市場だよね。」という事をご理解頂きたいわけです。

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tZEROとは?

tZEROは元々Mediciという会社で2014年にオーバーストックに買収されtZEROに名前を変更しました。

オーバーストックは1999年創業でNASDAQに上場しているネット通販会社です。

創業時よりブロックチェーンの分散型台帳による証券取引を実現するために以下のようなミッションを掲げています。

Our goal is to leverage our regulatory and technological first mover advantages to be the leading global platform for tokenized assets

俺らのゴールは規制面でも技術面でも第一人者としての利点を生かして「トークン化された資産」のグローバルな取引所をリードするぜ!ってところです。

 

〇規制面での利点

2014年12月 tZEROがATSのPro securitiesとブローカーディーラーのSpeed Routeを取得
2015年12月 オーバーストックの株をブロックチェーン上に発行
2016年12月 米国証券取引委員会に上記株を「証券」と認めさせATS上で売買される
2017年12月 米国の資金調達のルールにてSTO開始
2018年1月 一般投資家向けの金融サービスStockcrossを買収
2018年6月 ボストンオプション取引所(National exchange)とジョイントベンチャー

※解説
ブローカーディーラー → 米国証券取引委員会(SEC)から与えられる免許。証券を売買する免許。日本で言うところの野村証券とか。
ATS →  ブローカーディーラーが証券の買い手と売り手をつなぐ電子システムによるプラットフォーム。日本で言うところのジャパンネクストPTS(SBI)やチャイエックスPTS。
National Exchange → ニューヨーク証券取引所やNASDAQなどの取引所

 

〇技術面の利点

・2015年よりDigital Locate Recieptsの開発
・親会社のオーバーストック者従業員2,000人のうち800人が技術者
・Medici Venturesの保有ブロックチェーン企業からの技術提供

 

ちなみにですが・・・2018年に入り、米国最大手の仮想通貨取引所CoinbaseがSecurity tokenの取引所開設を発表しました。

Security token取引所の開設に向けてKeyStone capitalというブローカーディーラーを取得していますが、tZEROはこのKeyStone capitalに技術提供をしています。

tZEROのセール

tZEROは2017年11月にSecurity token offeringを発表して、12月からセールをスタートしました。

・プレセール(8ドル)
12月~2月28日

・一般セール(10ドル)
3月1日~8月6日

セールと言うと2017年に爆発的に流行ったICOを思い浮かべてしまうかもしれませんが、tZEROのSTOは「優先株」の販売です。

優先株に関しては、スタートアップ企業への投資に関して確実に知っておきたい知識なので、別の記事で扱いたいと思います。

この優先株はtZEROの企業活動により利益の10%が投資家に分配される仕組みです。確実に10%が固定で支払われるのも優先株の特徴です。

議決権を放棄する代わりに配当を出すという約束ですね。企業の解散時にも優先株式の投資はメリットあります。

ベンチャー企業への投資家としては、『配当なんか出さなくていいから利益全部再投資して、早く上場して』というのが本音のところですが。

 

tZEROのセールは、SaftLaunch(現Rengen)がKYCや適格投資家の認定を行い、AmeriXという投資銀行がSAFEの販売を行いました。

SAFE(Simple Agreement for Future Equity)に関してもスタートアップ企業への投資に関して知っておきたい知識なので別記事で扱います。

私もtZEROが2017年11月にセールを発表した時に参加を決意して、先方と何度もやり取りをして参加しました。私が送金した額はこちらの記事から。

オーバーストックの子会社tZEROに投資した話。

 

 

tZEROのロードマップ

tZEROの資金調達(STO)は当初3月までの予定でしたが、延びに延びて8月6日までとなりました。

8月9日に親会社オーバーストックの収支報告会があり、そこでtZEROのSTOの結果とロードマップが公開されたのです。

・トークンの発行とtZEROプラットフォームのオープン
→ 2018年Q3~Q4

・外国人によるtZEROトークンの売買可能
→    2018年Q3~Q4

・米国在住者によるtZEROトークンの売買可能
→ 2019年Q1

・一般的な米国の金融商品のサポート
→ 2018年Q3

・仮想通貨の売買
→ 2019年Q1

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・米国だけでなくヨーロッパやアジアのブローカーディーラーの参画
→ 2019年Q1

 

6月にSecurity token academy主催で開催された、Security token summitでは、tZEROのCFOが、

「世界中の取引所がtZEROの仕組みを使いたがっている。戦略的パートナーシップやライセンスなど何らかの形で提供するだろう」

と発言していました。tZEROの仕組み・技術力を世界中に輸出する方向性もあるそうです。

 

■11/9追記

親会社のOverstockの2018年Q3収支報告会にてtZEROについて進捗状況が紹介されていたので、内容をtwitterにまとめました。

ロードマップも変更になっています。興奮し過ぎて鼻血出る内容です。スレッドがかなり長く続いているので、お時間ある時にどうぞ!

 

BOXとのジョイントベンチャー

tZEROは6月にボストンオプション取引所とのジョイントベンチャーを発表しています。

→ https://www.businesswire.com/news/home/20180522005689/en/tZERO-BOX-Digital-Markets-Announce-Joint-Venture

 

まず、そもそも論として理解しなければならないのが「National Securities Exchange」という点です。日本語でなんて言うのかわかりません。

■2019/8/9追記

National Securities Exchangeは日本語で国法取引所らしいです。

 

このNational Securities Exchangeというのは1934年証券取引法で規制されている取引所の事で、他にはニューヨーク証券取引所やナスダックがあります。1934年法のSection6に書かれていますが、最も厳しい規制の下で活動しています。

〇National Securities Exchangeのリスト


→ https://www.sec.gov/fast-answers/divisionsmarketregmrexchangesshtml.html

仮想通貨にドップリ浸かっている方は、「CBOEがビットコインのETFを申請!」とかってニュースを見たのではないでしょうか。そうです。CBOEもNational Securities Exchangeです。

 

そして、このボストンオプション取引所もNational Securities Exchangeのライセンスを取得していて、カナダのTMX グループによって運営されています。

TMXグループはモントリオール証券取引所やトロント証券取引所、天然ガス取引所、ベンチャー取引所を運営しています。アメリカに進出してボストンオプション取引所を作ったのが2002年の事なので比較的新しい取引所なのです。

National Securities ExchangeとしてSEC(米国証券取引委員会)から許可を得るためには、厳しい審査を通過しなければならないので、比較的最近にライセンスを取得しているボストンオプション取引所はtZEROにとって好パートナーなわけです。

tZEROは、ボストンオプション取引所と5:5で対等にジョイントベンチャーを組んで、National Securities Exchangeのライセンスを取得しようとしています。

ニューヨーク証券取引所やナスダックのような取引所になれば、いわゆるSROs(Self Regulatory Organizations)という事で、最大のメリットは「上場基準を設ける」事が可能になります。

 

現在、coinbase、templum、Sharespost、GBTなどなど多くの企業がSecurity tokenの取引所開設を発表していますが、結局、民間主導でブローカーディーラーによるATSの開設です。

ATSというのは買い手で売り手をつなぐ電子プラットフォームの事です。日本だとSBIがジャパンネクストPTSというのをやっています。

tZEROはATS上で発行されたトークンによる証券をSECに証券であると認めさせていますが、民間→SECに許認可というアプローチです。ATSも民間→SECのアプローチなのです。

 

tZERO自体がNational Securities Exchangeになれば、SROsになれるわけですから、自身で企業の証券を審査して上場させて売買する事が可能になります。機関投資家や世界中の銀行、保険会社などがお客さんになるわけなんですね。

National Securities ExchangeレベルでSecurity tokenが売買されるようになれば・・・仮想通貨がどうだ、ICOがどうだとか言っている場合じゃないってのがわかるでしょ。

 

■2019年8月9日こっから追記

2019年Q2のOverstockの収支報告会にてtZEROのアップデートがあったので、twitterにまとめました。

 


 


 

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