こんにちは!ミートくんです。
個人的になんですが、今後のセキュリティトークン市場を大きく変革するようなニュースがありました。(2019年8月20日)
SecuritizeやtZEROがブロックチェーン技術を活用して証券の発行や売買をできるように技術的な部分を構築していますよね。
このダイナミズムが、ブローカーディーラー側からも起きているのです。
今回は、IOI CAPITAL AND MARKETS, LLCがFINRAから承認された事について解説します。
この会社が開発しているIOWNITが凄いってお話もしますね。

IOI CAPITAL AND MARKETSがFINRAから承認されたニュース
まずはニュースから。
このIOI Capital and Marketsというブローカーディーラー(証券会社みたいなもん)が、
18か月間かけてFINRAから承認を得ましたよ!というニュースです。
FINRAとは?
投資家保護や証券取引の透明性、不正行為などを摘発するための非営利団体。アメリカで証券会社の行動を監視したりする団体ですね。
アメリカの証券仲介ブローカー業務を取り扱う団体は、このFINRAに登録申請をして、その認定を受けなければなりません。
この会社は、『IOWNIT』というプラットフォームを手掛けていて、
今回のFINRAの承認で、私募エージェントしてブロックチェーン上の証券の発行や将来的には二次市場での売買も許可されたって事です。
私募エージェントってのは
・資金調達を行いたい企業やファンド
・投資をしたい年金ファンドや生命保険会社などの機関投資家
をつなぐ役割を果たすブローカーディーラーの事です。
上場株式などの公に売買されているものではなくて、未公開企業の株や、私募REITなどのオルタナティブアセットですね。
主に投資銀行がその業務をやっています。
オルタナティブアセットとは?
伝統的な投資対象である上場株式や債券とは相関関係が低い資産のこと。
具体的には空売りもできるヘッジファンドや、未公開企業の株式や不動産など。金融危機、経済危機が起きた時にポートフォリオが株式や債券など毀損してしまうため、オルタナティブアセットを保有する。

『IOWNIT』ってのがなかなか格好良くてですね、
I own it(=私はそれを所有している!)という意味です。
まさにブロックチェーン上に発行された証券は実物の証券が手元にあるぜ!権利の証明書だけじゃないぜ!
というセキュリティトークンの理念を表現している名前です。
ブローカーチェックのサイトを見れば、
FINRAのメンバーになった証拠が見られますね。 → ブローカーチェック
普通はちゃんと申請すれば6~9か月で承認されるらしいのですが、
18か月かかった理由は『IOIがやっているビジネス(セキュリティトークン)が証券法に適法かどうかを証明するのに時間がかかった』ということで、
とどのつまり、18か月間かけてFINRAにブロックチェーン上に発行された証券のビジネスが適法であると認めてもらった、という事なわけですね。
話の焦点はセカンダリーマーケットでの取引後の記録や投資家の保護、証券を発行した企業のキャップテーブルなどだそうです。
セカンダリーマーケットとは?
資金調達をした企業が証券を発行する事をプライマリー。発行した証券が別の投資家の手に渡る(売買される)市場をセカンダリーマーケットと言います。
6月のCoindeskの記事にもありましたが、
40社のブローカーディーラーがセキュリティトークンを扱うためにFINRAに申請しているのですが、
何か月も時には1年以上待たされていまして、今回のIOIはこの長い待ち時間に一石を投じたわけです。
次々にブローカーディーラーがセキュリティトークン扱えるように許可が出てくるだろうって事ですね。

IOWNITのプラットフォームについてちょっと解説
ここまで読んでもあまりイメージが湧かないかもしれませんが、
私募マーケットの非効率さを是正するのが、IOWNITプラットフォームがやろうとしていることで、
ミッションがなかなかにかっこいいんですよ。
資金調達をしたり投資を行う事は簡単ではない、しかし、その過程は複雑であってはいけない。
という事で、
投資家は何に投資すべきに集中すべきで、どうやって投資するとか、どこで投資するかに集中すべきではないし、
起業家・事業家はビジネスのストーリーを語りビジネスを運営することに集中すべきで、投資家を探すことに集中したり、資金調達のコストを心配するべきではないし、
金融仲介人は、顧客のニーズに応えるべきであって、オペレーションの複雑さに処理に手間取うべきではない。
としているわけです。
以下がIOWNITがブローカーディーラーとして提供するビジネスです。
〇セキュリティトークンの発行
今日の私募市場は複雑で効率が悪く、主に紙ベースで発行された証券は流動性がありません。
IOWNITではHyperledger Fabricという許可制のブロックチェーンを使い、大企業が安心してセキュリティトークンを発行できるようにするそうです。
主なポイントは発行時のコストを削減して、セカンダリーで売買されるようにするそうな。
〇オンラインポートフォリオ
投資家(主に機関投資家)はオンラインで自分の投資のポートフォリオを確認できます。
こんな感じの画像がウェブサイトに載ってました。
〇セカンダリーマーケット
こちらに関してはまだまだ情報がありませんでした。
個人的に思うのが、IOWNITは主に機関投資家向けのサービスなわけですが、
機関投資家でプライベートエクイティ(未公開株)に投資をしている年金ファンドって多いじゃないですか。
今後セキュリティトークン市場が形成されてきてセカンダリーが用意されたら
『7~10年スパンの投資』というイメージがちょっと変わってくるのかなと。
例えば、保有の20%は数年で売って利益を確保して~みたいな事になっていくのかなと。
このあたりはファンドマネージャーとディスカッションを重ねないと彼らがどう考えているのかわからないですね。

まとめ
この記事ではIOI Capital and Marketsというブローカーディーラーが
FINRAからセキュリティトークンの発行などの承認を受けたという内容についてお話しました。
この話の何が凄いかって、年金ファンドや生命保険などの機関投資家が安心して
私募エージェントというブローカーディーラー経由でセキュリティトークンを購入するようになるかもという事です。
今までの伝統的な私募投資市場がデジタル形式に変わっていく未来が期待できますね。