こんにちは!ミートくんです。
ミートくんがこの2~3年間でがっつり投資をしたのは、tZEROとSecuritizeとHashgraphです。
他にはお遊び程度にSTOに数十万円ずつ入れているのですが、最後に投資をしたのが2018年の6月のSecuritizeです。
その後1年くらいは未公開企業の株式投資に関しては静観していましたが、Provenanceに参加できたのであれば
不動産など全部売ってぶち込みたい!
くらい魅力的な案件でした。
1年ぶりくらいにこんなに興奮したんじゃないかな?というくらいだったので記事にまとめたいと思います。
Provenanceブロックチェーンを立ち上げた人
ちょっとブロックチェーン自体の解説の前に誰がこのプロジェクトをやっているのか?という人の部分に関してです。
Provenanceは Figure Technologiesという住宅を担保にしたローンを提供している会社が開発しています。
これがなかなか面白くてですね。
Figure TechnologiesはSofiの創業者マイケル・キャグニーが作った会社なんですよ。マイケル・キャグニーは学生向けローンの会社を立ち上げてソフトバンクから11億円の出資を受けた事で有名な会社です。
以下は2016年のWSJの記事です。
引用:ウォールストリートジャーナル
https://jp.wsj.com/articles/SB11055450168849313420504581457320813244568
マイケル・キャグニーはセクハラ問題でSofiの代表を辞任していまして、Figure Technologiesを立ち上げました。
Figureは住宅を担保にしてお金を借りるのをすべてオンラインで完結するサービスです。
最短5分で審査して、5日以内にお金が借りられるというのを売り文句にしていますね。
住宅を担保にしてお金を借りるってのはHELOCがリーマンショック前に流行りましたが、
例えば、5,000万円で家を買って、3,000万円分住宅ローンを組んだとします。それでもっと5年ほど経った頃に、住宅価格が6,000万円まで上昇して住宅ローンは残り2,500万円という具合になったら、差額の3,500万円がエクイティという事になるのです。
この3,500万円のエクイティを担保にしてお金を借りるのが、HELOC。
Home Equity Line of Creditの略で、一時金ではなくて『1,000万円まではいつでも借りられる』みたいな契約をしていて必要な時に借りるやつですね。
話を戻しますと、
マイケル・キャグニーは元々学生ローンのSofiを立ち上げて、その後住宅を担保にしたローンの会社を立ち上げているわけです。
この住宅を担保にしたローンの会社のFigureはAIやブロックチェーンを活用していて、実ビジネスに最新テックを導入しているわけです。
Figureはもちろんニューヨーク以外のほとんどの州で住宅ローンや消費者信用のライセンスを取得しています。
figureは2019年2月にはシリーズBでベンチャーキャピタルから70億円を調達して、2019年5月にはSTOで22億円調達しています。
この22億円のSTOはHashトークンの販売です。
そんでもって投資銀行のジェフェリーズとWSFS銀行が2019年5月の11億円のクレジットライン発行に参加していますね。ここはのちほど解説します。
で、結局Provenanceって何?
金融サービス向けのブロックチェーン
Figureは自社のローン商品をトークン化してブロックチェーン上に乗せるために、Provenanceというブロックチェーンを開発しました。
ProvenanceはFigureが開発していますが、ビットコインやイーサリアムのように分散型で中央集権ではありません。
POSでパブリックチェーンですが、許可制のチェーンです。
Provenanceの運営にはHashというセキュリティトークンが使われ、ノードの報酬や取引の手数料として利用されます。ビットコインやイーサリアムと仕組みは一緒ですね。
このProvenanceは金融商品を登録したり、取引したりする目的として作られています。
Provenanceのミッションは300兆ドルの金融市場は何十億ドルもの監査、カストディ、勘定調整、運営コストがかかっていて、
それらのコストを削減して、流動性を増すために開発されました。
Provenanceプラットフォームはローンの発行から販売までのすべてのサイクルを行えるとマイケルキャグニーは語っています。
"Provenance is a protocol created to originate, finance, and sell its HELOC loans to banks, asset managers and credit funds."
この英文記述を読んでもられば、すべてがわかるかと思いますが、
Provenanceはローン商品を発行して、融資して、HELOC(住宅を担保としたローン)を銀行やアセットマネージャーやファンドに販売するという事ですね。
Provenanceには結構有名な企業が参加している
さきほどちょろっとLine of creditという言葉を使いましたが、
こちらは『好きな時に限度額まで借りられる』という意味でして、HELOCはHome Equity Line Of Creditの略ですね。
そしてFigureはProvenanceブロックチェーン上に約11億円のLine of Creditを発行しています。
貸し手となっているのが、中堅投資銀行のジェフェリーズとWSFS Financial Corporationです。
引用:yahoo
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190702-00342583-bloom_st-bus_all
知らなかったのですが、ジェフェリー投資銀行には『証券トークン化チーム』なるものがあって、そちらのトップは
Provenanceのブロックチェーンにてローン市場のトークン化を行うことで、ローンのリアルタイムパフォーマンスが確認できて透明性が増し、担保の設定も容易だし、最高じゃん!
と言っています。
次にリクルートです。
https://www.recruit.co.jp/newsroom/2019/0708_18394.html
リクルートは2018年11月にシンガポールにファンドを組成していて、ブロックチェーン関連企業に投資をしています。
投資の目的は自社の事業拡大のシナジー効果のためですね。
上記ページを見て貰えれば大体の概要がわかるかと思いますが、以下のような目的を掲げています。
住宅ローンなどの証券化商品をはじめとする金融商品の組成や販売取引においては、取引の信用を担保するために複数の第三者機関の関与が不可欠であり、それによって生じる非効率性の改善は金融業界における長年の課題になっています。
リクルートはリクルートファイナンシャルパートナーズという関連会社が
貸金業登録をしていて中小企業や小規模事業にローンを提供しています。
オンライン完結型の融資事業『パートナーズローン』を拡大するためにProvenanceに出資したのでしょう。
日本でもリクルートのような企業がローン商品のトークン化プロジェクトに投資しているのに、
まだまだ金融商品のトークン化、セキュリティトークンに懐疑的な人はなんでなんだろうって思いますね。
まとめ
Provenanceはめちゃくちゃ投資したかった!!
ProvenanceはSTOをRegDで適格投資家に販売したのですが、いわゆる一般募集をしていないんですよ。
506cではなくて506bってやつですね。
だから知りようがなかったわけです。
規模感からしてもFigureもいづれはIPOしそうですし、ProvenanceもHashトークンをどっかのタイミングでOTCでリリースするかもなので、逐一情報を追って投資できたら、がっつりしたいです。