こんにちは!ミートくんです。
2019年の4月頃からとても注目している会社がありました。
あんまりニュース出ないもんだから、どうなってんのかなーと思っていたところ、
Amazonと共同でハッカソンを実施するって事なので、なかなかどうして良いじゃないの!と思った次第です。
10/13~15に開催されるハッカソンではセキュリティトークンのAPIを開発するそうです。
優勝者にはOwneraとAmazonから賞金が出るんだとか。
Amazonが2019年5月1日に正式にリリースしたブロックチェーンネットワークを簡単に管理・構築できる『Amazon Managed Blockchain』を利用するとの事なので、
AmazonとOwnera両方にとってメリットのあるハッカソンなんですね。
このOwneraって会社が機関投資家にとってセキュリティトークン市場に参入するマイルストーン的な大事な会社になりそうなので、ちょっとご紹介しておきます。
Owneraとは?
セキュリティートークンのための機関投資家向けグローバルなネットワーク
ということで、Hyperledgerを使った機関投資家向けのセキュリティトークンサービスを開発しているのがOwneraです。
すべてのノードは銀行や資産運用会社や証券取引所などの金融機関によって運営されます。
これらのノードがOwneraのネットワークを使って、証券の引受や取引の承認や資産の分配などを行うってわけです。
ブロックチェーンを使った証券の発行、管理、売買の何がメリットなのか?
と言えば、『所有権の明確化』が最大のメリットなわけでありまして、セキュリティトークンを移動させたタイミングで清算が完了するというのがセキュリティトークンに期待されているポイントじゃないですか。
第三者による承認や記録などが必要なく、即時権利移転ができるということです。
Owneraも『The Blockchain of Ownership』なんて言葉を掲げているくらいなので、
証券の所有権の移転や管理をスムーズに行うことを目的としています。機関投資家がですね。
もっと簡単に言えば、「Xという所有者がYという資産を持っている」という情報をデジタル化しようという事です
というのも世界中の資産、特にプライベート資産に関しては所有権の売買は
いまだにほとんどのケースで紙ベースで、手続きに時間とお金がかかり、弁護士の負担が大きいプロセスじゃないですか。
書類ばっか書くしね。
この「アナログオーナーシップ」をセキュリティトークンにより「デジタルオーナーシップ」に変えようというのがOwneraのやっていることなのです。
Proof of Ownershipという事です。
現在のSTO市場はイーサリアムのブロックチェーンが使われていますが、
パブリックチェーンは機関投資家にとって使いづらいので、Hyperleder使って機関投資家に寄り添うってところも素晴らしいですよね。
これが可能になれば、世界中の金融機関がネットワークを組んでセキュリティトークンのやり取りができるようになるという割と壮大なプロジェクトがOwneraです。
既存の実物資産や私募証券などがトークン化されるためには、信頼できるアンダーライターが
法的にも規制に沿って証券の認証をしないといけないですし、トランスファーエージェントやカストディとも連携を取らないといけないですから、ネットワークの構築が必要になるわけですね。
認証された金融機関だけがノードに参加できる
さきほどもちらっとお話したのですが、現在のSTO市場ってのはイーサリアム上で発行されているものがほとんどです。
というのも売買するための技術もERCにて統一されているので、
勝手にどっかのブロックチェーンでセキュリティトークンを発行したって、受け取る側が対応していないと何も意味ないので、
急にNEOとかで発行してもOpen fianceやtZEROに上場できない問題が出てくるわけですね。
だから広く採用されているイーサリアムが使われているわけです。
まぁスタートアップ企業の証券発行だったり、銀行が債券を販売しない形で管理するだけなら
別にイーサリアムでも良いんでしょうけど・・・
機関投資家にとって誰でも利用可能なパブリックチェーンを使う事はリスクなわけです。
そこで、OwneraはHyperlederのプライベートチェーンを使うわけです。
そして、ノードも認証された金融機関だけが参加できるようになっています。
資産を直接Owneraに移行することはできなくて、アンダーライターのノードを通して発行するそうです。
金融機関によるノードは利用者がOwneraを利用するにあたり、セットアップフィーやトランザクションフィーが入るようなビジネスモデルになっています。
そのため投資銀行などの金融機関がノードに参加する経済的メリットがあるそうです。
これはビジネスモデル的にも優れていますよね。
投資銀行などがノードに参加すれば、証券を発行したい発行体に利用させるようになりますから。
例えば商業施設の不動産私募商品という資産をOwneraを通して発行するとなると
認証されたノードがアンダーライトするので、「確実にこの証券はこの資産と結びついている」という
KYA(=Know Your Asset)が完了するわけです。これには各種規制に遵守してアンダーライトする必要がありますから、発行体にとってもOwneraを利用することで、認証されるのは素晴らしいんじゃないでしょうか。
これがProof of Ownershipでオンチェーンで行われます。
他にもOwneraはアトミックスワップができるので、法定通貨やクレジットやBTCなどの仮想通貨を
発行した証券とすぐさま交換する仕組みがあるそうです。これも素晴らしいメリット。
Owneraの今後
この記事を執筆時点では2019Q3ですが、クラウドパートナーとして
AmazonとハッカソンしてAmazon manged Blockchain使っていますから、このターゲット完了したみたいです。
今後、銀行を含めた実証実験を行って、2020年のQ1にメインネットをローンチ予定みたいですね。
あと半年くらいである程度の形になるみたいです。
Owneraが金融機関に広く普及するようになれば、世界中の証券の移転が素早く低コストでできるようになるので、
我々一般投資家にとってもメリットがありそうですね。
おわりに
Ownera頑張れ!